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特定目的会社(TMK)会社の機関
* 社員総会 - 株式会社の株主総会同様、資産流動化法に規定する事項及び特定目的会社の組織、運営、管理その他特定目的会社に関する一切の事項について決議をすることができる(資産流動化法51条2項)。議決権数は特定目的会社に対する特定出資の出資口数によって決まる(同法59条)
* 取締役の数 - 1人以上(同法67条1項1号)
* 監査役の数 - 1人以上(同法67条1項2号)
* 会計監査人 - 資産流動化計画に定めた特定社債、及び特定目的借入れの総額が200億円以上の場合、優先出資がある場合、または定款に定めがある場合に必要(同法67条 1項3号, 同法施行令24条, ただし、期中に特定社債、及び特定目的借入れの総額が200億円を切った場合、その年の翌々年より会計監査は不要である)
会社の計算
会社の計算は、資産流動化法に基づき、特定目的会社の計算に関する規則(平成18年4月20日内閣府令44号。以下、計算規則)に従って行う必要がある。 計算規則では、以下の書類を作成することを規定している。
* 計算書類
o 貸借対照表
o 損益計算書
o 社員資本等変動計算書
o 注記表
* 事業報告
* 上記書類の附属明細書
計算規則上の規定はないが、以下の書類を作成することを資産流動化法上定めている。
* 利益の処分又は損失の処理に関する議案(利益処分案)
法律上の作成義務はないが、以下の書類を財務局に提出することを資産流動化法施行規則上定めている。(つまり、作成義務がある)
* 利益処分計算書、または損失処理計算書
利益処分計算書、または損失処理計算書については、社員資本等変動計算書がこれに取って代わるはずであったが、施行規則上、提出義務がある旨の規定があるため、作成義務が生じた(資産流動化法施行規則と計算規則の不整合によるものと考えられる)。なお、記載内容については、利益処分計算書、または損失処理計算書という名称の書類を提出すれば内容については特に規定はしていないという事が、言明は避けているが金融庁の見解である。(※ただし、前年度と同様の書類を提出する事を推奨している)
監査
* 資産流動化法監査
o 会計監査人設置会社でない特定目的会社の監査役は、毎年、計算書類および事業報告書並びにそれらの附属明細書について監査を行う必要がある。(特定目的会社の監査に関する規則(平成18年4月20日内閣府令第45号) 6条)
o 会計監査人設置会社の監査役の場合、計算書類およびその附属明細書については、会計監査人によって監査が行われるため、監査役はその監査結果について相当かどうかについて意見を述べる必要がある。(特定目的会社の監査に関する規則10条)
o 会計監査人設置会社においては、毎年、計算書類(事業報告を除く)に関して公認会計士による会計監査を必要とする(資産流動化法102条5項1号)。
* 金融商品取引法監査
o 特定社債等の発行に際し公募を行う場合、金融商品取引法上の会計監査を行う必要がある。
社員総会
社員総会は、通常、毎年決算日後3ヶ月以内に行う必要がある。 社員総会に際しては、計算書類(事業報告も含む)と共に利益処分案を提出する必要がある。
事業報告書の提出
また、毎年決算日後3ヶ月以内に内閣総理大臣宛に所轄の財務局経由にて事業報告書、計算書類(事業報告も含む)及び利益処分計算書を提出する必要がある(資産流動化法216条)。
税制優遇
配当金の損金算入 一般的に、法人の配当金は損金不算入である(利益処分項目であるため、配当金は税引後損益と繰越損益の合計額である未処分利益を元に行うこととなる)が、租税特別措置法67条の14の要件を満たす場合、特定目的会社が支払う配当金を損金算入することが認められている。 これは、匿名組合を用いたスキーム同様、余剰利益が生じた際に二重課税を回避しつつエクイティの出資者に対して利益分配を行うことが出来るため、証券化において特定目的会社を採用したスキームを構築する際の重要な要素の一つとなっている。余剰利益の分配方法としては、租税特別措置法に規定されている事により法的安定性が確保された、希少な方法の一つである。
特定目的会社の利用
特定目的会社は金銭債権の証券化、不動産の証券化などにおける、特別目的会社(SPC)の一つとして利用される。 ただし、設立や事務手続きの煩雑さやコスト面などから、それなりの規模の証券化でしか利用されにくい。
スキームとしては、クロージング時において、
* オリジネータが資産を信託へ譲渡し、その対価として取得した受益権を特定目的会社へ譲渡
* 特定目的会社はその受益権を担保とした、担保付特定社債を発行して資金を調達
* 特定目的会社は調達した資金を元に、オリジネータから譲り受けた受益権の購入代金を支払う
という信託方式を併用した形態が一般的である。
ウェアハウジングや、資産の真正譲渡(True Sale)を行うスキームの場合は、会社法における株式会社(KK)や合同会社(GK)をSPCとして利用することが多い。
変わったケースとしては映画やテレビアニメ番組の製作において、設立した特定目的会社に著作権を譲渡し、その対価を制作費としてSPCから製作会社が受け取るとともに、SPCが機関投資家からの出資や融資を受けて製作費などに充当する仕組みのものもある。製作委員会方式の欠点を補う方法として近年増えつつある。
2008年07月27日
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